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    今回は介護保険制度について連続ものの記事をピックアップしました。参考というか、資料というか、今日は解説をする気力がございません。念のため、「つづき」に全文をコピペしときました。


コムスン不正請求!介護保険の構造的限界


「コムスン」のグリーンの文字の入った軽自動車が、古い住宅町の路地を走っているのを見かける。全国47都道府県のどこかで毎日見かける光景である。
2000年4月に介護の市場化を取り入れた介護保険制度が導入され、その申し子のように成長を続けている企業がコムスンである。

2006年6月期の売上高は638億円にのぼり、従業員は2万3千人程にもなる訪問介護最大手のコムスンが、組織的に介護報酬を過大請求していた疑いがあ るとして、2006年の12月、東京都福祉保健局は同社が都内で展開している187カ所の事業所のうち53事業所に指導と監査を実施した。

このニュースは多くのサービス利用者や介護保険事業に大きな衝撃を与えた。「コムスンおまえもか」、「あのコムスンが」と様々な反応があったのであ る。「一人でも多くの高齢者の尊厳と自立を守る」というコムスンの企業理念に大きな影を落としたと同時に、高齢者や家族のニーズに必ずしも合致していない 介護保険制度に漠然とした不安感を抱いた人も多くあったであろう。

企業倫理ばかりではなく、国や行政はどこを見ているのか、利用者や家族の方を見ているのかが問われているのである。

思えば2000年の介護保険スタートの際には、介護保険利用者の促進と介護保険事業者への参入企業の促進が国や行政によって大きな盛り上がりを見せた。

超高齢社会への切り札として高齢者の尊厳と自立支援をうたい文句にしてきた介護保険のはずであったが、導入から6年が経ちメッキがはがれ落ちたよう に介護保険財政の悪化が自明の状況となったのである。国の鳴らす太鼓に踊らされた高齢者や介護保険事業者は、今度は財布の紐を締めた介護保険の改正に再び 踊らされているように見える。

人手不足が温床か

介護報酬の不正請求は、介護報酬に関する知識不足によるものから、悪質な故意によるものなど様々である。度重なる介護保険の改正は、サービスの利用者ばかりか介護保険事業所に混乱や戸惑いをもたらしている。

不正やミスによる介護報酬返還請求や指定取消処分のあった介護保険事業所を見ると、訪問介護事業所と居宅介護支援事業所が特に多数ある。これは介護 保険のメニューと現場の高齢者や家族のニーズとにズレがあり、介護保険運用に関する情報や教育の不徹底と重なり、介護保険の個別サービスの理解や解釈を難 しくしているからである。

また一方で、人員基準を満たせない介護保険事業所が数多くある。最近、格差の問題から働く者の最低賃金が社会的な話題に取り上げられているが、常勤の介護ヘルパーの受取る給料と国家公務員や地方公務員の受取る給料の差はいかほどであろうか。

介護保険事業所の人件費率は上昇するばかりであろう。介護の現場は3Kの職場ともいわれており、人材を募集してもなかなか集まらないのが現状である。慢性的な人材難が介護の現場を吹き荒れている。単に介護報酬を上げたからといって、人的な問題が解決するわけではあるまい。

介護ヘルパーの不足は介護保険事業者にとって深刻な経営危機の状況をもたらしている。介護施設の中には、介護ヘルパーがいないため居室を閉めている ところもある。訪問系の介護保険事業所に至っては、介護ヘルパーの定着率はすこぶる悪いのが慢性化しており、登録介護ヘルパーすら集まらないところが多く あるのが現状である。

事業を運営していくためには常にコストがかかる。介護ヘルパーの不足、そのことが介護報酬の不正請求の温床になっていることも否定出来ない。すでに 高齢者を介護する人の絶対数の不足する状況が目の前に見えている。海外との自由貿易交渉の進むなか、海外から介護職の人を入れることが急務の課題であろ う。

フィリピンや中国などでは、戦後日本人が忘れてしまった家族の絆の心が今もかの国の人達の心に強く生きている。海外の若い人達は日本の介護の職場を 目指している。彼らが日本の介護の現場で働くことは、言葉や習慣の問題以上に日本の高齢者に対して高い満足の人間関係を築くことが出来ると思われる。慢性 的な人手不足の中、介護保険制度はただの人数合わせではなく、介護する人の数とサービスの質は比例しないことを制度として正面から取り上げる必要がある。 高齢者の満足度が高いことを正当に評価することが、結果的に不正を減らすことに通じるのである。

介護保険は次から次へ数年毎に改正されていくが、制度は複雑で難しくなるばかりである。利用者や介護保険事業所が分り易く、煩雑な事務手続きを簡略化することこそが、コストを下げ、サービスの質を上げることに通じると介護保険関係者は一刻も早く気づく必要があろう。

ケアマネの独立性が最大の防止策

介護報酬の不正請求は厳しく取り締まる必要があるが、不正は介護保険制度の構造的な問題による介護の市場化の不備がもたらしているともいえる。その一つとして、指定居宅介護支援事業者・ケアマネジャーの独立性の確保が上げられよう。

例えば訪問介護事業と居宅介護支援事業を一つの企業で運営した場合、サービス利用者へのケアプランにそのケアマネジャーの考えばかりではなく、その企業論 理や事情が入り込む余地が充分にある。ケアマネジャーの給与はその企業から支払われている以上、企業の意志が働くのも想像出来る。

指定居宅介護支援事業者の独立性の確保は、ケアプランの中立性の確保ともなり、介護報酬の不正請求を防ぐ充分な効果を期待できる。

しかし実際の介護保険制度では、指定居宅介護支援事業者に対して、サービス利用者の数を制限したり、報酬単価を抑制したりと、独立性の確保とはほど遠い現実がある。このことは介護保険事業者の介護報酬の不正請求を制度的に容認している様にも見えるのである。

行政に専門家の不在が遠因

高齢者を体力測定器に乗せて判断する改正介護保険制度は予防を含めて理屈を優先する制度である。認知症の高齢者のこころを見るケアを評価するような制度が出来ないのであろうか。

そして国や地方自治体、とくに市町村に高齢者福祉の専門家がいないことも大きな問題である。オーストラリアでは、大学に専門養成コースがあり、市町村の行政マンとして活躍している。

介護保険財政の困難な状況から、迷走をつづける介護保険の政策であるが、その限界もどうやら見えたようである。今こそ高齢者や家族の言葉を聞かない介護保険制度から、高齢者や家族の言葉を聞く介護保険制度への構造的な転換が求められているのではないだろうか。(了)


介護保険の構造的限界_続・コムスン不正請求!

東京では4月の中旬を過ぎると、桜の樹は次第に葉桜へと姿を変えてゆく。野鳥が桜の花びらを啄ばんで落とすのを見かける。落ちた桜の花びらを手にとると、 ピンクに染まった花びらの温もりが手の平に伝わるようである。歳の数だけ春を迎えた高齢者は、今年の桜の花を見て何を思っているのであろうか。

高齢者の思いは複雑

2006年12月の「コムスンの不正請求」からこの4月の「介護大手3社・不正発覚」のニュースに、介護保険を利用している高齢者は自身の問題とし て大きな衝撃を受けただろうと思われる。高齢者を食い物にする悪徳業者と思いたくない。しかし、そこしか頼る所がない高齢者の思いは複雑である。

介護保険の不正は厳しく取り締まる必要がある。しかし今、何故この時期に、これほど多くの不正が見出されたのか。

東京都は「介護保険は性善説が前提」といっているが、介護保険制度は元来その運営は営利目的の民間企業の参入が前提になっており、不正請求の可能性 は当初から想定されていたはずである。行政が介護保険の不正に対してどのようなチエック機能があったのか問われるところである。

厚労省は広域的に事業を展開する訪問介護事業者について、指定虚偽申請で一斉に監査するよう全都道府県に通知した。厚労省が一斉に監査を指示するこ とは、介護保険制度が始まって以来、初めてのことである。更に、厚労省は、都道府県に給付適正化の事業計画の作成を求めるなど、対策の強化を図ろうとして いる。現在の介護保険財政の困難を克服するための規制強化にも見える。そこに介護保険を利用する高齢者の姿は見えない。

経営環境の改善策を

何故、介護保険の不正が後を絶たないのでろうか。多くの訪問介護事業者は高齢者介護に情熱をもって取り組んでいる。人手不足は介護の業界を直撃して いる。また介護者への人件費は介護保険により非常に低く抑えられている。訪問介護は3Kの職場ともいわれている。それでも高齢者のために使命感をもって続 けようとしている訪問介護事業者が多くいることが、日本の高齢者介護の救いのようにも見える。

今後、経営の困難から多くの訪問介護事業者が事業を撤退することを危惧する。介護保険を利用している高齢者はどうすればよいのであろうか。

介護保険の不正を厳しく取り締まる一方で、訪問介護事業者への経営環境の改善策が行政に求められる。一方通行の規制強化はむしろ悪い方向へ向かう場合がある。

2007年2月、千葉県浦安市内で無届の高齢者介護施設があり、入所者に対する虐待が明らかになった事件があった。入所高齢者に手錠をしたり、檻に 入れたりと、今この日本であった事とはとても信じられないニュースだったが、無届の高齢者施設の実態については行政も把握していないようである。経済大国 としてありながら、一方で戦前戦後を通じて国づくりに貢献してきた人を、老いたからといって見えないところに追いやろうとする日本の福祉の後進性を見る思 いである。

訪問介護事業の規模拡大は必ずしも経営の合理化にならないばかりか、介護の質の低下が問われようとしている。地域の人に開かれた、地域のニーズに合ったトータルな介護事業の展開が求められる。


「富山型」をモデルに

富山県富山市内にあるNPO法人「このゆびとーまれ」は毎日、介護の必要なお年寄りから、赤ちゃんまで「このゆびにとまった」人は断らない、みんな預かる そんなデイケアハウスである。入浴や食事の介助など必要なケアはするが、スケジュールはない。この一見当たり前のことが、高齢者、障害者、児童と厳しく線 を引く福祉の世界では大胆で型破りなことだった。だれでも必要なときに、必要なだけ利用できる。この当たり前のことが、制度の枠を取り払ったら、温かくて 生き生きとした介護ができた。

子供から障害者、お年寄りまで預かる「富山型デイサービス」は、今では行政も積極的に進めている。地域のニーズに柔軟に応じてゆく創造力とパワーがある。この「富山型」は福祉の理念を持つ人達によって成されていることを忘れてはいけない。

理念を持った現実主義が必要

日本と同じ中負担中福祉の国オーストラリアでは、国の助成金制度はサービスの質によって評価される。

オーストラリアは二十年ほど前に、大規模な高齢者介護施設から在宅ケアサービスへと政策の転換があった。目的は介護コストが施設介護よりも安上りで なおかつ、高齢者自身のニーズが非常に高いことにあった。「どのようにすれば高齢者が在宅で長く暮らして行けるのか」これが地域ケアの始まりとなった。

常に社会的介護コストを安くする試みが多方面で行われている。介護者に対する教育の高さやIT機器の展開はその現れである。オーストラリアのある地 方都市では、万歩計を高齢者に無償で配布したところがある。高齢者の健康に対する意識が高まり、結果として社会的な介護コストや医療費の抑制に効果が期待 出来たということであった。高齢者介護施設や在宅サービス事業者に対する厳しい第三者評価があり、一方でニーズに対して柔軟性のある制度がある。日本より も民主主義が進んでいるオーストラリアでは、社会的介護コストを抑えることと、介護サービスを利用する高齢者の満足度のバランスがうまく取れている。厳し く決められた財政のなかで、常に結果が求められている。

「高齢者のためにやっています」は結果ではない。最終的には能力が問われる。オーストラリア人は理念を持った現実主義者が多いように見える。今オー ストラリアでは、行政に高齢者ケアの専門家を置き、地域で高齢者を支えあうシステムの構築が進んでいる。地域ケアシステムの地域づくりで日本のモデルにも なるであろう。

日本の団塊の世代は高齢者予備群である。近い将来、介護保険を支払う立場から介護保険を使う立場に比重が変わる。

この団塊の世代は、日本経済の高度成長期に育った人達である。今までの高齢者と大きく異なった価値観の多様性を持っている世代でもある。この世代の高齢化に、体力本位に見える価値観の介護保険はどのように応えることが出来るのであろうか。

介護保険の運用にも地域格差が広がりつつあるように見える。そのなかで硬直した介護保険の運用から、高齢者を介護保険の枠にはめようとすればするほ ど、高齢者のニーズとかけ離れて行くようにも見える。無駄な時間とお金が掛かるばかりである。高齢者の思いを知ることが、最も近道で満足度の高い、そして 安上りな介護の実践となることを知って欲しい。

地域の人たちが桜の樹を守るように、地域の人たちによって高齢者を支えあう、ヒューマンサービスの地域づくりが今、求められている。(了)

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